「グレコ・スーパーリアルシリーズ」
(おやじレポート by グレコおやじ)

ヘッドにSuperRealの金文字が入るスーパーリアルシリーズのレスポールコピーは、従来のEGモデルへ新たにEGFモデルを追加した。
まず'79年後期にEGF850を発表し、その後'80年に入ってからEGF1000そしてEGF1800を発売、その後'80年中期にはEGF1200がさらに加わった。
スーパーリアルシリーズ発表後'80年初期までは、EGFモデル以外にも全てのEGモデルのヘッドにSuperRealの金文字が入ったが、その後価格帯のランク付けの為かスーパーパワー、スーパーサウンドの名称が加わり、後にスーパーリアルはEG800以上のモデルのみに使用された。
従来のモデルからスーパーリアルへの変更は一気に行われた訳では無く、備蓄木材や旧パーツを序々に消化し、その後スーパーリアル用の木材、パーツに移行されている。
この移行期間の過渡期モデルは'79年製のEGF850に多く見られ、シリアルNoもEGFモデルながら旧スタイルのK79****、L79****の物が存在し、インクスタンプによる9 ****スタイルも製作されている。
'80年に入ってからもヘッド、ネック、ジョイント、ボディー、木材他、各パーツ等がめまぐるしく変更、改良されて行くので「'80年式はこうだ」「'81年式はこれが正解」など答えは無いが、各年式前期、後期の特徴は見分けられる(後日レポート)。
一般的にEGFと言えば850/1000/1200/1800がカタログや雑誌広告で紹介されているが、その他にもEGF1300/1500/2100/2500/リミテッドエディションEGF1600/2500等がショップオーダーとして販売されていた。
その特徴は「1300=850/1000にギブソン製P.U.を搭載した物」「1500=1800のトップで杢が弱く、PUカバーが無くオープンになっている物」「2100=1800にギブソン製P.U.を搭載した物」「2500=キルト系の上質なトップ」「リミテッドエディションEGF1600='80年('79年)にギブソン社で3本作られたリミテッドディションのコピーモデルでトップがラミネイト」「リミテッド・エディションEGF2500=リミテッド・エディションのコピーモデルで、トップがソリッドのほかネックにトラ杢材を使用」である。
さて、今回はスーパーリアルシリーズEG/EGFモデルのボディーカラーをレポートしたい。
カタログではサンバースト系カラーはレッドサンバースト、サンバースト、タバコサンバースト、サンバーストレディーがEGFに用意されているが、この4色も実際のモデルではかなりの変化を見せている。
レッドサンバースト一つを見ても色彩やグラデーションは同一では無く、ギターによっても塗料の吹き方が違うようだ。
特にEGF1200のみに採用されているサンバーストレディーと言う不可解な名称はフェイドしたサンバーストカラーをイメージしたのだが、レモンドロップ、ハニーサンバースト、アイスティーサンバーストと呼べる色々な個体が存在したので画像で確認頂ければ幸いである。
EGF1200の画像で1本だけ見かけない色があるが、これはカラーオーダー物の為に異種であり、レギュラーラインのEGF1200には存在しない。
EGF1800の画像にも1本ブラウン系に見える個体が有るが、これはカラーオーダーでは無く、このロットでEGF1800のカラーは濃いレッドサンバーストが作成されている。
ボディーバックのカラーは「ブラウン系にはブラウン、レッド系にはレッド」とトップと同色系が吹かれているが、EGF1200のイエロー系にはピンクバックが通常採用されている他、EGF2500のブラウン系トップのバックは薄い琥珀色となっている。
多彩なEG/EGFカラーだが「この機種にはこの色は存在しない」等と言う事は無く、このレポート以外にも多数のカラーが存在するに違いない。
次回は移行して行く各パーツ、ボディー形状をレポートしたい。



EGF2100/2500




EGF1800




EGF1200




EG1000C/EGF1600LE/EGF2500LE




EGF850/1000




EG700/800




EG480/500



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